世界遺産 宗像・沖ノ島関連遺産の観光はココをチェック。所要時間、アクセス、観光スケジュールの立て方を徹底検証。

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2018年にユネスコ世界遺産に認定された、福岡県宗像市の「神宿る島 宗像むなかた・沖ノ島と関連遺産群」。(世界遺産公式サイト:https://www.okinoshima-heritage.jp)古来より厳しい戒律のもと、人の立ち入りが制限され、日本の古代信仰のタイムカプセルとなった沖ノ島。そのミステリアスな魅力に好奇心をそそられ、ずっと行きたいと思っていたのですが、そこでふと疑問に思ったのが「沖ノ島って一般人が上陸できないのに見どころあるの?」ということ。今回いろいろと調べて行ってみたところ、沖ノ島自体には立ち入れないものの、関連する世界遺産の見どころが満載。古代から続く日本人の信仰を体感できて面白かったです。また、福岡から日帰りで行けるため、福岡観光とセットにできて良いと思ったので紹介したいと思います。

まだ世界遺産指定されてから日が浅いため、宗像・沖ノ島関連世界遺産の情報が少なく、旅行の計画を立てるのに苦労しました。そこで、関連遺産群のアクセス、所要時間や観光プランの立て方についてまとめておきます。

1. 宗像・沖ノ島関連世界遺産はどこにあるの?全体像を把握しよう

1-1. 宗像・沖ノ島関連遺産の範囲と位置関係

宗像・沖ノ島関連世界遺産は福岡県宗像市にあり、ちょうど福岡市と北九州市の間くらいに位置しています。

世界遺産指定されているのは、大きく分けて① 宗像大社(沖ノ島、宗像大島、宗像市本土に社殿あり)、②沖ノ島、③新原・奴山古墳群の3つです。ここでポイントなのは、世界遺産に登録されている史跡が離島(宗像大島)を含めた広い範囲に散らばっていること。移動に時間がかかるので、ある程度計画を立てて効率よく観光しないと時間がいくらあっても足りません。

※沖ノ島にある宗像大社の社殿、沖津宮も世界遺産に登録されていますが、一般人の立ち入りが禁止されているので上記地図からは省略しています。

①宗像大社

日本古来の歴史書である古事記や日本書紀では、日本列島を創ったのは天照大神と伝えられています。その天照大神が吹き出した息から三人の女神が誕生し玄界灘に降臨したとの言い伝えに基づき、宗像大社はそれぞれ三女神を祀る3つの社から構成されています。
辺津宮へつぐう(祭神:市杵島姫神いちきしまひめのかみ)…宗像市(本土)
中津宮なかつぐう(祭神:湍津姫神たぎつひめのかみ)…宗像大島
沖津宮おきつぐう(祭神:田心姫神たごりひめのかみ)…沖ノ島

辺津宮と中津宮の訪問記は下記にまとめています。

宗像大社・辺津宮は沖ノ島関連世界遺産の一大観光拠点!沖ノ島は奇跡のタイムカプセルだと悟った話。

中津宮社殿入口。七夕祭りの装飾が美しい(8月上旬のみ)。

宗像大社中津宮は七夕伝説発祥の地。離島から陸と航路を見守る海の守り神。

沖ノ島は1600年前から「神宿る島」として信仰されており、ここには宗像大社の沖津宮が祀られていますが、一般人の立ち入りはできないので上陸して観光することはできません。ただし、天候と運が良ければ宗像大島にある沖津宮遥拝所おきつぐうようはいしょから沖ノ島を眺めることができます。

世界遺産・宗像大社沖津宮遥拝所

世界遺産・沖ノ島を臨む沖津宮遥拝所が、日本人の宗教観を伝えるタイムマシンだった話

この三宮が離れた場所にあり、特に宗像大島にある中津宮と沖津宮遥拝所へはフェリーで渡ることになるため、観光で回るには上手なスケジューリングが必須になります。

②沖ノ島

前述の通り上陸することはできませんが、宗像大社辺津宮にある神宝館に、沖ノ島で出土した国宝数万点が展示されています。また、福岡から電車で30分の観光スポット、太宰府天満宮に隣接する九州国立博物館にも出土品の一部が展示されています。

新原・奴山しんばる・ぬやま古墳群

古代よりこの地に根づいた豪族の一族・宗像氏が埋葬された古墳群です。沖ノ島祭祀の伝統は宗像氏によって継承されたと伝えられており、大和朝廷とも深い関わりを持ち、古代日本の政治に影響力を持っていたと考えられています。

1-2. 福岡から意外と近い。福岡市内観光とセットにできるのも魅力

沖ノ島関連世界遺産のある宗像市へは、公共交通機関であればJR博多駅から在来線で35分。そこからバスまたはタクシーで10分ほどで宗像大社・辺津宮まで行くことができます。また、福岡の中心地である天神から高速バス「むなかた号」も出ており便利です。ただし、バスは1時間に1~2本と時間が限られるため、時間に余裕がなければタクシーやレンタカーを使うのもひとつの手です。
マイカーであれば福岡市内から高速で1時間ほど。福岡市内観光とあわせて訪れることができます。

※公共交通機関でのアクセス詳細は、こちらにまとめています↓

世界遺産・宗像大社(辺津宮)

宗像大社へ公共交通機関でアクセスする方法。福岡から日帰り可能な世界遺産へGO!

2. 宗像大島に行くかどうかで、観光スケジュールは大きく変わる

世界遺産・沖ノ島の世界観を肌で感じるには、宗像大島にある沖津宮遥拝所まで行き、玄界灘の荒波にたたずむ沖ノ島を眺めるのが一番良いのですが、ここでフェリーの時間が問題となります。宗像大島へは、玄界灘に面した港である神湊波止場こうのみなとはとばからフェリーで20分ほどですが、フェリーが2時間に1本しかありません。
宗像大島へのアクセス詳細は、下記の記事にまとめています。

宗像大島は、世界遺産と美しい海やビーチを持つ「神守る島」

宗像大島の観光情報まとめ:フェリー、ランチスポット、島内移動手段。世界遺産・沖ノ島に一番近い島へGO!

フェリーで宗像大島へ渡り、次のフェリー(2時間後)で戻ったとしても最短で4時間かかります。したがって、宗像大島だけの観光で半日、ほかの観光スポットを加えて観光するなら丸1日かかります。時間的余裕と相談して、宗像大島を観光スケジュールに組み込むかを判断しましょう。

3. お役立ちリンク集

情報を集めるのに便利なリンクは下記のとおりです。

【世界遺産関連情報】

【観光情報】

【交通機関情報】

4. まとめ: 沖ノ島関連世界遺産への旅は計画的に

フェリーやバスの時間が限られるため、沖ノ島関連世界遺産の観光では事前にどこを回りたいか(特に、宗像大島へ行くかどうか)を考えつつ、時刻表をチェックしてから行きましょう。事前に計画を立てておかないと、スムーズに回ることが難しくなります。