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東京・広尾の山種美術館は特に日本画の展示で有名な美術館ですが、ここのミュージアムカフェは雰囲気が良いうえに、日本画にちなんだ限定オリジナル和菓子が食べられるので展覧会と併せていつも楽しみにしています。
2019年1月20日まで開催中の「皇室ゆかりの美術展ー宮殿を彩った日本画ー」(http://www.yamatane-museum.jp)を鑑賞した際(鑑賞レポートはこちら)、山種美術館のミュージアムカフェ・Cafe椿でお茶してきました。
日本画にちなんだ創作和菓子でアート体験
こちらではにゅう麺と五目ご飯のセットも食べられるのでランチも可能ですが、やはり美術館の所蔵品である日本画にちなんだ創作和菓子が最も魅力的です。このときは5種類の創作和菓子が提供されており、それぞれ横山大観、下村観山、上村松園、西村五雲、橋本明治の日本画をモチーフにデザインされていました。どれかひとつ食べて帰ろうと思ったのですが、どれもデザインが良いので選べない…ということで家人の分も含めて3点をテイクアウトすることに。
左上から時計回りに、お菓子の名前と説明です。
①ちとせ
下村観山作「老松白藤」(山種美術館所蔵)がモチーフです。こちらの作品は「皇室ゆかりの美術展」で展示中ですが、この作品のみ写真撮影OKでしたので、和菓子と対比させて画像を置いておきます。
松の枝葉がお菓子の表面に配置され、松の木から垂れ下がる藤の花は金箔で表現されています。作品の世界観がお菓子に再現されていますね。中には若草色の柚子あんが入っており、後味がすっきりと爽やかです。
②春の朝
画面全面に満開の桜が描かれ、春爛漫の様子を描いた橋本明治作「朝陽桜」がモチーフ。お菓子の全面が桜色で、金箔で春の輝きが表現されていて綺麗です。練切りにところどころ杏が入っているので、ひと口ごとに風味が変わって楽しい。
③初陽
深い雲海の上に顔を出している富士山と、その背景に昇る朝日を描いた横山大観作「富士山」がモチーフです。正面から見るとお菓子の表面は、細長い練り切りをたくさん組み合わせて表現された雲海の後ろに茶色の富士山が立ち、さらにその後ろに朝日が配置されています。富士山の雪は銀箔で、キラキラと華やかです。中身のこしあんには黒胡麻が入っていて、胡麻の粒の食感も少し感じられます。お菓子の土台の色は鮮やかな水色で、雲海や朝日が際立てていてとても爽やかな印象です。
洋菓子のケーキセットも美味しい
こちらのカフェでは洋菓子のケーキセットもあるため、ついつい和菓子の持ち帰りとは別にイートインでケーキセットを頼んでしまいました。チーズケーキと抹茶のセット↓。甘すぎず、脂肪分控えめでさっぱりしているので、抹茶によく合いました。
窓際の席でケーキセットを楽しんでいたのですが、窓際は全面天井までガラス張りの開放的な空間で、まるで高級ホテルのラウンジのようです。日常を忘れてゆったりとくつろげる空間でした。
創作和菓子は持ち帰りの際、型崩れしないようしっかりと箱に詰めてもらえるので、ちょっとした手土産にも良いと思います。モチーフとなった日本画が掲載されているリーフレットも一緒にいただけるので、こういう日本美術にちなんだお菓子ですよ、と話が弾むきっかけとなりそうです。
美味しいアート体験ができる山種美術館の「Cafe椿」、おすすめです。展覧会を見る時間がなくても、カフェだけの利用も可能だそうなので、気楽に立ち寄れますよ。