東京緊急事態宣言日記26:岡本太郎美術館のVRで、美術館をまるごと仮想空間で楽しむ

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新型コロナウイルスの影響で臨時休館していた美術館も徐々に再開する動きが出てきましたが、関東地域ではまだ緊急事態宣言の解除基準に達していないようなので、しばらくは美術館へ行くのは難しいのかなあと思っています。休館中にも展示を楽しんでもらおうと、オンライン上で館内を公開するミュージアムが増えており、特にいち早くVR映像を公開した上野の東京国立博物館はGW中に話題となりました(かはくVR)。試してみた感想は過去記事に書いています。

Oculus go

東京緊急事態宣言日記15:Oculus goで見た科博VRが圧巻!新型コロナとVRが世界を変えるかも、と思った話

これをきっかけにしてV Rミュージアムにハマったので、他の美術館でもVRを公開していたらいいのになあと思っていました。そんなとき、ウェブ版美術手帖の記事で、神奈川県川崎市にある岡本太郎美術館が無料でVR映像を公開しているとの情報を見かけたのでさっそく試してみました。(ちなみに無料で見れます)

岡本太郎美術館VRを見る方法

①VRゴーグルを使用しない場合

岡本太郎美術館の館内映像は、必ずしもVRゴーグルがなければ見れないというわけではありません。スマホやPCのインターネットブラウザから岡本太郎美術館公式サイト(https://www.taromuseum.jp)の「太郎VR美術館」をクリックすると、3Dビューで館内の360度映像を楽しむことができます。Googleストリートビューのような形で、展示室内を動き回ることができます。先ほど紹介した「かはくVR」と同じですね。
また、公式サイトにはYoutube動画も上がっていますので、そちらで見ることもできます。Youtubeよりも「太郎VR美術館」の3Dビューの方が解像度が良いので、オススメです。

②VRゴーグルを使う場合

わたしは手持ちのOculus goで見てみました。手順は以下の通りです。
Oculus goを起動し、ブラウザモードで岡本太郎美術館の公式サイトを表示
→「企画展 音と造形のレゾナンス」をクリック
→「太郎VR美術館」バナーをクリック
→3Dビュー画面の下部に現れる「ENTER VR」をクリックしてVR開始

ふつうの動画では味わえない、VRならではの没入感

入口で天井を見上げると、天窓から太陽が降り注ぎ、エントランスの正面には、「こどもの樹」が展示されています。東京・青山のこどもの城の前に設置されているものよりは小さいサイズのようです。樹が天窓からの太陽に照らされてすくすくと伸びて行くような、子供の成長を感じさせてくれる展示です。

常設展示と企画展示両方を見ることができ、壁面には絵画、室内には彫刻が並んでいます。VRであっても結構壁面に近づいて見ることができるので、意外と細部まで鑑賞できました。それほど高価なVRゴーグルを使っているわけではないので、解像度の問題でキャプションや解説を見ることはできないかなと思ったのですが、実際には字が大きめの解説パネルやキャプション(全体の約半分くらい)を読むことができたので満足です。また、VRならではのアングルでの鑑賞も可能でした。ガラス張りの展示スペースに入っている作品は、リアルならガラス越しにしか鑑賞できませんが、VR画面の中ではガラスの内部まで立ち入って、接近して鑑賞できるんですよね。立ち入り禁止エリアに入って見るなんてなかなかできないので、ちょっと嬉しい。

大阪のシンボルとしてお馴染みの「太陽の塔」は、大阪府の新型コロナウイルスのリスクレベルに応じて赤、黄色、緑の3色でライトアップされるということで現在話題になっています。その「太陽の塔」の構想段階の下絵や模型、「座ることを拒否する椅子」など、有名作品が勢揃いしていて本当に豪華です。だいたい大人の鑑賞者の目線の高さで撮影されているようなので、Youtube動画などで見るのと違って実際の作品の大きさを体感しやすいですし、天井から吊り下げられている作品を真下から見上げることもできます。あたかも実際にその場にいるかのような臨場感が満載です。

新型コロナの影響でyoutubeなどに動画を公開している美術館は多くありますが、「Youtubeだとちょっと味気ないんだよなぁ…」と思っている方にはぜひV Rを試していただきたい。天井、足下、左右360度が見回せるVRだと、没入感がまったく違います。動画と違って平面ではなく、空間の中に身を置いている感覚なので実際に美術館で作品を前にしたときの印象がかなり再現されていると思います。

ミュージアムショップやカフェもバッチリ見えて楽しい

ここのVRでもうひとつ楽しいのは、展示室だけでなくミュージアムショップや外観、庭園など、美術館の全体像が見られるようになっている点です。展示だけでなく、美術館の魅力がまるごと感じられていいですね。ミュージアムショップでは商品の陳列棚にかなり接近して見ることができるので、「おっ、こんな商品あるんだ、いいなぁ〜」とウィンドーショッピング感覚で楽しめてしまいます。美術館の公式サイトにはグッズのラインナップがすべて載っているわけではないようで、手ぬぐい、マスキングテープ、マグカップなどの定番商品のほか、ガチャガチャ、岡本太郎デザインのオリジナル鯉のぼり「TARO鯉」までありました。ちょっと欲しいぞ…。

そのほかにも太陽の塔の顔出しパネルがあったり、岡本太郎さんの等身大パネルとの撮影スポットがあったり、カフェの椅子の背もたれが岡本太郎テイストになっていたりして、とにかく見ているだけでも楽しい。わたしは岡本太郎美術館へ行ったことがなかったのですが、このVRを見てかなり行きたくなりましたね。子連れで行くのもよさそうです。「VRを見たからもう行かなくてもいいや」ではなく、「ぜひ実物を見てみたい!」と思わせてくれる内容でした。結構宣伝効果があるのではないでしょうか。新型コロナの状況が落ち着いたら、ぜひ行ってみようと思っています。